written by Kamapote
6月の鎌倉には、アジサイを目当てにたくさんの観光客が訪れます。特に人気があるのは明月院長谷寺など。

でもアジサイは見たいけれど混雑はいやだ、という方も多いのでは?それなら、源氏山の葛原岡神社はいかがでしょうか。
縁結びの神社としてもよく知られるこの神社の境内では、見頃の時期には色とりどりのアジサイを楽しむことができます。
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鎌倉駅から歩いて30分ほどかかりますが、そのため訪れる人はさほど多くなく、穴場になっています。

鎌倉駅から葛原岡神社のアクセスは、扇ガ谷を通って化粧坂(けわいざか)切り通しを超えていくか、佐助から銭洗弁天の前の坂を登って行くかになりますが、

ここでは化粧坂を経由して葛原岡神社へ行くお散歩コースを紹介します。また化粧坂の手前にも、アジサイがきれいに咲いている場所があります。

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化粧坂は舗装のない急な坂路なので、ハイキング用の歩きやすい靴を履いていきましょう。


まずはJR横須賀線、鎌倉駅の西口からスタート。
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駅前ロータリーを左に見ながら正面に進むと、すぐに市役所前交差点に着きます。紀伊国屋スーパーマーケットの手前になります。

ここで右に曲がって扇ガ谷方面に向かいます。この通りは今大路と呼ばれています。

カフェや雑貨屋さん、ギャラリーなどが点在していますが、線路の東側にある小町通りと比べ人通りの少ない通りです。
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ここは、かつて鎌倉幕府の六大路のひとつに数えられる主要道路でした。そのため沿道には神社やお寺が並んでいます。

道をしばらく進んで行くと寿福寺の立派な門の前を通ります。

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このお寺は、日本に臨済禅を伝えた栄西を開祖とする 歴史のあるお寺です。でも境内はお正月とゴールデンウィークを除いて一般公開されていないため、通常は参道までしか入ることはできません。

寿福寺の前を通りすぎると、右手に横須賀線の線路が見えてきます。そして左側には英勝寺があります。
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門前に人力車がたくさん駐車していますね。ここは花の寺として観光客に人気があるところです。

この先さらに進むと、道は線路から左に離れて行きます。

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さらに2分ほど歩くと、道の左側に行き先表示があります。
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道をまっすぐ進むと海蔵寺。このお寺も花の寺として人気ですが、今日はここで左に曲がります。

曲がった道の左側に、景清土牢の碑があります。ここにかつての平家の残党で、頼朝暗殺を企てた藤沢景清が籠っていたという言い伝えがあるそうです。
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そしてこの先の左手の斜面に、アジサイがいっぱいに咲いている場所があります。
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近所の方が植えたものなのでしょうか。たくさんの花がこちらに向かって首をもたげています。まったく期待せずに出会った光景だったのでちょっとファンタジックでもありました。

さて美しいアジサイに心癒された後は、いよいよ化粧坂を越えていきましょう。

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ここは鎌倉七口と言われる、鎌倉時代の切り通しの一つで、古道の趣きを強く残した道です。

かつて新田義貞が鎌倉を攻めた際には、ここ化粧坂で激戦を繰り広げたものの突破できず、結局は稲村ガ崎から攻め入って鎌倉幕府を滅ぼしたということです。そのくらい険しい要害の地ということですね。

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距離にすれば100メートル足らずですが、写真のように岩がむき出しの道を登って行くので、ちょっとしたハイキングコースという感じ。木々の緑が美しいですが、足元には気をつけて。

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この行き先表示が見えると坂の頂上。お疲れ様でした。葛原岡神社へ行くには右に曲がります。

この先平坦な道を歩いて行くと、目的地の葛原岡神社の鳥居があります。
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境内に入っていくと、今が見頃のアジサイがたくさん咲いていました。赤紫、青紫、白、あるいは白に赤や紫が混じったものなど、色とりどりです。
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また葛原岡神社は縁結びでも知られていて、カップルの参拝者をよく見かけます。境内には縁結び石が祀られていて、縁結び絵馬・恋みくじなどもあります。
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神社の周りは公園のようになっていて、境内の外にもそこかしこにアジサイは咲いています。

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鳥居のまえの屋台で、名物「玉こんにゃく」を購入。一串百円でした。素朴なしょうゆ味で美味しかったです。

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お店の方の話では、ここで玉こんにゃくを食べられるのは春と秋の週末だけで、今年の春の営業は今日で終わりなのだそうです。

こんにゃくを食べて休憩してから、源氏山を下りて帰りました。
行きと同じ道ではつまらないので、帰りは佐助の方から鎌倉駅へと戻りました。
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この道も、銭洗弁天や佐助稲荷など、周辺の見どころの多い散歩みちです。

またいつか紹介したいと思います。